LIFE STORY of GUIDE DOGS ❺
これから よろしくね。
歩くって気持ちがいい!
Birth of a guide dog
盲導犬の誕生
(2歳~約10歳)
(大切なパートナーとの出会い)
【共同訓練】
候補犬としての訓練が終了する段階に近づくと、その候補犬が持っている性格的要素や体格などと、盲導犬を希望している視覚障害者が持っているニーズとを照らし合わせ、それに応えれるようなマッチングを行います。そしていよいよ盲導犬希望者と候補犬との共同訓練がはじまります。 初めて盲導犬を持つ方は訓練所に宿泊し、候補犬との共同生活を4週間送りします(2頭目以降は2週~3週間)。この期間に盲導犬と一緒に歩くための技術や知識を習得します。また犬の排泄や食事、グルーミングや基本的な健康管理も学んでいきます。そして何より共同訓練はお互いの信頼関係を築くための大切な時間となります。 多くの方は「犬が好き」であっても、室内で犬と一緒に生活した経験を持っていません。盲導犬というと「歩く」というイメージが強いですが、「犬と一緒に生活し、犬を理解する」ことは非常に重要なことなのです。
【フォローアップ(現地訓練)及びアフターケア】
宿泊での共同訓練が終了した後に、盲導犬利用者が住んでいる地域で現地訓練(フォローアップ)を行います。その地域では盲導犬利用者が歩くルート(通勤、スーパーマーケット、銀行、病院など)や電車、バスの交通機関の利用などを練習します。 この現地訓練が終了した段階ではじめて正式な『盲導犬利用者と盲導犬』が誕生することになり、二人三脚(六脚?)の生活が始まります。盲導犬として活躍できる年数は、犬によって違いはありますが平均すると約8~10年間です。 新しく誕生したこのペアは人間も犬も「初心者マーク」です。失敗もしますし、知らずに周囲に迷惑をかけてしまうことがあるかもしれません。盲導犬は持ったその日から自動的に動く機械ではありませんし、何でも理解し、どんなことでも耐えるスーパードッグでもありません。お互いが一緒に生活し、歩くことによって問題を解決し、理解を深め、少しずつお互いの信頼関係が築かれていきます。また盲導犬利用者が暮らす地域で出会う皆さんの理解とご協力が何より必要となります。