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3.盲導犬よくある質問 Q&A

  1. 盲導犬はいつ、どこで訓練されるようになったのですか?
  2. 日本で盲導犬が訓練されるようになったのはいつ頃からですか?
  3. 現在、日本には何頭の盲導犬が活動していますか?
  4. どんな犬種が盲導犬になれるのですか?
  5. 盲導犬訓練施設はどのくらいありますか?
  6. 盲導犬訓練士になるにはどうしたらいいでしょうか?
  7. 盲導犬1頭にかかる費用は?
  8. 盲導犬を貸与された後のケアはどうしていますか?
  9. 盲導犬を取得するには?
  10. ボランティアの種類を教えて?

Q1.盲導犬はいつ、どこで訓練されるようになったのですか?

A.視覚障害者のガイドとして犬を訓練したとの記述が初めて見られるのは1819年オーストリア・ウィーンで視覚障害者の研究家ヨハン・ウィルヘルム・クラインが書いた「Texbook for Teaching the Blind」です。この内容は後の盲導犬事業に画期的な影響を与えたといわれています。
福祉事業として取り組まれるようになったのは、第一次世界大戦後のドイツです。戦争で負傷失明した多くの軍人を助けるため、組織的に盲導犬が育成されるようになり、1916年ドイツ・オルテンブルクに盲導犬訓練学校が設立されました。


Q2.日本で盲導犬が訓練されるようになったのはいつ頃からですか?

A.1938(昭和13)年、盲導犬オルティをつれたアメリカ人ゴードン青年が世界旅行で日本に立ち寄り、盲導犬を紹介し新聞に報道されたのがきっかけです。当時、陸軍第一病院でその講演を聴いた三木院長は盲導犬に関心を持ち、翌1939(昭和14)年にドイツ・ポツダム盲導犬学校より訓練を受けた4頭を輸入します。しかし、戦争という状況の中、盲導犬の流れは一旦、途絶えてしまいます。
その後1957(昭和32)年、塩谷賢一氏が失明した河相洌さんの愛犬チャンピーを訓練し、日本での盲導犬育成に成功しました。ここから新たな日本の盲導犬育成への歴史がはじまりました。

日本ライトハウスは1970(昭和45)年、職員(日紫喜均三氏)を1年間オーストラリアへ派遣し、帰国後に盲導犬育成事業を開始しました。1973(昭和48)年には念願の盲導犬第1号「リンダ」が大阪市在住の視覚障害者へ貸与されました。1978(昭和53)年、大阪市鶴見区の施設屋上から和歌山県田辺市に訓練所を移転し、さらに事業を発展させていきました。1995(平成7)年には大阪府千早赤阪村に移転し、現在に至ります。これまで延べ660頭以上の盲導犬が誕生しました。


Q3.現在、日本には何頭の盲導犬が活動していますか?

A.2015(平成27)年4月の時点で、1010頭の盲導犬が全国で活躍しています。一番多いのは東京都の105頭、次いで大阪の60頭です。
日本ライトハウスの盲導犬は145頭です。関西を中心とし西日本全体で活躍しています。


Q4.どんな犬種が盲導犬になれるのですか?

A.主にラブラドール・レトリーバーです。遺伝子的に作業犬として優れており、性格が温厚な特性があります。また大きさが人と歩く上でバランスがよく、見た目の可愛さも盲導犬に向いている理由です。1度の出産で7~8頭以上生まれることが多く、繁殖計画にも適しています。
その他として、ゴールデン・リトリーバーやラブラドールとゴールデンのミックス(F1:雑種)の犬種もあります。


Q5.盲導犬訓練施設はどのくらいありますか?

A.全国に11団体の公認された盲導犬訓練施設があります。訓練所の認可は国家公安委員会が行います。 これらの訓練施設はそれぞれが独立した法人となります。


Q6.盲導犬訓練士になるにはどうしたらいいでしょうか?

A.毎年、訓練士の募集はしておりません。欠員が出れば募集を行うという状況です。また盲導犬訓練士になるまでには、ある程度の業務経験が必要となります。

先ず、犬舎スタッフの業務です。犬舎の清掃、訓練犬の健康管理、給餌、排泄の世話などが主な仕事です。

次に盲導犬訓練士です。視覚障害者が安全に歩き、生活できるための犬を訓練します。

 

最後に盲導犬歩行指導員です。犬の訓練に加え、盲導犬を希望されている視覚障害者が盲導犬と共に歩き、生活するための指導を行います。また貸与後には盲導犬利用者への定期的な訪問指導(フォローアップ)も行います。

その他の業種として、繁殖犬管理や交配、出産を担当する繁殖スタッフ、子犬を預けているパピーウォーカーに育成方法を指導するパピースタッフ、盲導犬の啓発活動を行う広報スタッフなどがあります。


Q7. 盲導犬1頭にかかる費用は?

A.1頭に約600万円かかります。日本ライトハウスは年間約20頭の盲導犬育成計画があり、そのためには繁殖犬30頭以上、パピー50頭以上、訓練犬約30頭、合計100頭以上の犬たちを常時、保有しなければなりません。かかる費用としては犬全頭のフード代や医療費、訓練所スタッフ人件費、訓練所維持費や訪問などの移動費です。視覚障害者への盲導犬貸与は無償です。

行政からの助成金は収入全体の約20%で、残りの約80%は皆様からのご寄附で支えられています。


Q8.盲導犬を貸与された後のケアはどうしていますか?

A.盲導犬の貸与後、最初の1年間(2頭目以降は半年間)は月に1度「盲導犬レポート」を提出していただき状況を確認しています。また盲導犬歩行指導員により定期的な訪問指導(年に1回程度)を行ったり、電話相談で対応したりしています。盲導犬利用者からの要望があれば、定期訪問とは別にお伺いする場合もあります。


Q9.盲導犬を取得するには?

A.申請窓口は地域の市役所もしくは都道府県の障害福祉課です。盲導犬を貸与できる条件は地域によって違いがありますので直接、ご確認ください。 また訓練所にお問合せいただいても結構です。日本ライトハウスの場合の条件は以下の通りです。
①はじめての方は原則、年齢が18歳以上65歳未満
②視覚障害1級~2級(弱視の方もご相談ください)
③盲導犬と生活、歩行できる健康状態の方
④経済的に月1万円程度ご負担できる方


Q10.ボランティアの種類を教えて?

A.パピーや引退犬など直接、犬に関わるボランティア以外にも様々なボランティアがあります。
イベントボランティアは各地域での啓発イベントや街頭募金を一緒にお手伝いいただきます。
また盲導犬のチャリティグッズなどを製作する裁縫ボランティア、訓練所内であれば犬舎スタッフの業務を補助する犬舎ボランティアもあります。ご希望の方は訓練所までお問い合わせください。


その他、お気軽にお問合せください。
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